俺たちの妹・2
「みぃ、次の定期検診までは、家事はダメだよ。学校ももうすぐ始まるし、無理は禁物だからな‼︎」

俺の言葉を聞いて、しょんぼりしたみぃ。

でも、ダメなものはダメだ。


「学校、通いたんでしょ?だったら無理はダメ」

「…………わかった〜。あっくんと遊ぶのはいいよね?」

「程々にね」

「はぁい」

俺の言葉に喜ぶみぃの顔を見れて、良かったと思う俺は、みぃを甘やかすうちの一人なんだろうな……




「また、連絡する」

俺の耳元でそう囁いた彼方は、何事もなかったかの様に、みぃのそばへ駆け寄った。


みぃが俺に打ち明けた事、気になるんだろうな。

そりゃ、気になるよな……




その日の夜。
pipipipipi…

彼方から電話があった。

〔もしもし〕
〔彼方だけど、今日の事教えて欲しい〕
〔やっぱり眠れてなかったみたいでさ。睡眠薬処方する事にした〕
〔そうだったんだな…俺、近くにいたのに気づかなかった……〕
〔今の彼方は、彩ちゃんと新が優先だろ?それでいいんだよ。彩ちゃんと新の異変に気づけば〕
〔でもさ…今まで気づけてた事が出来ないのは悔しい〕
〔みぃには俺も日向もいる。葵もね。
彩ちゃんと新には彼方しかいないんだ。優先順位間違えるなよ〕

いくら彩ちゃんでも、彼方がみぃばっかり気にしてたらいい気はしないだろう。

〔…………そうだな…気をつける〕
〔俺も様子見ながら薬出すから、聞づいた事あったら教えて〕
〔わかった。司、ありがとな〕
〔俺は何もしてないよ〕
〔いや、ほんと助かったから〕
〔こういう時はお互い様だろ?気にするな〕
〔分かった。桜と仲良くな〕

爆弾を残して電話を切った彼方。

思わず、桜に視線を向けた。
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