俺たちの妹・2
「何??」

桜は俺の視線を感じ取り、聞いてきた。

「いや、彼方と電話してたんだ」

「かなにぃと?みぃ、今日退院だったよね?」

「あぁ、その事でちょっと言う事があったからね」


「みぃ、大学生活楽しく送れるといいな……」


「桜は楽しんでるもんな」

「うん、私は楽しいよ。早く司と一緒に働きたいな」

そう言って、俺にくっついてきた桜。



可愛いな〜


思わずギュッと抱きしめた。

「ちょ、司…どうしたの?」

俺の突然の行動に慌てる桜。


「ん〜。ちょっと可愛い桜で充電中」

「ふふ。司、最近も忙しいもんね」

「寂しい?」

「寂しくないって言ったら嘘になるけど、一緒に暮らしてるからこういう時間も作れるし、大丈夫だよ」

桜にも我慢させてるな……

「また休み取るから、お出かけしような」

「うん‼︎」

桜は嬉しそうに返事をした。

「今日は一緒に寝よ?」

「もちろん」

俺と桜は、お互いの温もりを感じながらベッドに入った。




みぃは、それから暫くの間、睡眠薬を飲んで、きちんとした睡眠を確保した。

新学期が始まる頃にはすっかり体調も回復し、見守る俺たちは安堵した。
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