俺たちの妹・2
*腹痛

日向side…

穏やかな日々が続いていたある日……


ふと、夜中に目が覚めた。


ケホケホ、ケホケホ

美晴の咳き込む音が聞こえてきた。

俺はすぐに飛び起きて、美晴の部屋へ駆けつけた。

「あれ?」

でも、美晴の部屋には誰もいなくて……

トイレの明かりが点いていた。


「美晴?」

トイレの中を覗くと、お腹を抑えて蹲る美晴がいた。

「みぃっ‼︎‼︎ どうした?」

そっとみぃを抱き起こした。

「お、なか……いたい」

「お腹が痛いんだね」

俺の言葉に小さく頷いた。



その途端、美晴は慌てて俺を押しのけてトイレの中に吐いた。

ケホケホ…オェ、オェェェ……

「ちょ、美晴、大丈夫か?」

俺の言葉に答えることが出来ないくらい吐き続けている。


俺は一度冷静になり、美晴の背中をさすって、吐きやすい様に促す。


ケホケホ、オェ、オェェェ……


こんな事、昨日まではなかった。

なにが原因?


風邪か?胃腸炎か?

とりあえず……ここにいるのは辛いだろうから……

「美晴?ベッド行こうか?」

「………む、り」

「ベッドの方がゆっくり出来るよ?」

「………だめ……また、は、いちゃう」

「ちゃんと容器用意するから大丈夫だよ」

俺の言葉を聞いて力が抜けた美晴。
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