俺たちの妹・2
ぐったりした美晴を抱きかかえて、美晴の部屋へ移動する。

ベッドにそっと降ろすと、お腹を抱えて縮こまった。

今までにないくらい辛そうに見える……

俺だけで病院行くの無理かも知れないな………





夜中でも電話に出てくれそうなのは……

pipipipipi…
〔はい〕
〔兄貴?夜中にごめん〕
〔いや、まだ全然平気な時間だよ。どうした?〕
〔実は美晴がさ、お腹痛いって〕
〔お腹?〕
〔あぁ。それに嘔吐も半端なくて……病院までの道のりが今の美晴の状態じゃ俺1人は対応無理かもしれなくて〕
〔分かった。今から行くから待ってて〕
〔彩さんも新もいるのにごめんな〕
〔大丈夫。彩も新も寝てるから〕
〔良かった……じゃぁ、よろしく〕


兄貴起きてて良かった。

美晴に視線を戻すと、未だにお腹を抱えて蹲っている。


「美晴?兄貴来たら病院行こうな」

コクンと小さく頷いた。

「ひな、にぃ……は、きそ」

「吐く?ここに出していいよ」

俺は容器を美晴の口元へ持っていった。


ケホケホッ…ケホケホッ…ウッ………
オェェェ……

俺は美晴の背中を優しくさする。

吐き気がずっとあるなんて辛いよな……

元々少食な美晴は、直ぐに出すものが無くなり、既に胃液になっている。
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