俺たちの妹・2
「みぃ……」


つーくんに連れられて、いつもの病室へ行くと、既に葵がいた。

「葵……心配掛けてごめんね」

「兄貴に教えてもらったんだ」

「みなくんに?」

「兄貴の情報は確かだからね」

「みなくんと、かな兄は毎日会うもんね」

「お腹痛かったの?」

「そうなの。いつもにはない痛みでビックリしちゃった。でももう殆ど大丈夫だよ。吐き気もなくなったし。いっくんとつーくんのお陰」

「良かったな。無理はしちゃダメだからね」

葵は私の頭を撫でてくれた。

「みぃ、ベッドに移ろうか」

つーくんに言われて、車椅子で移動してきたことを思い出した。

その瞬間、フワッと体が浮き上がったと思ったら、いつの間にか葵に抱き上げられていて……

そっとベッドへ移してくれた。

「葵、ありがとう」


「葵……俺なんかに嫉妬するなよ」

つーくんが笑いながら葵の頭を撫でていた。

「嫉妬?」

「葵は、みぃが自分以外の人に抱き上げられるのが嫌だったんだよ」

「べ…別にそういうつもりじゃなかったんですけど……」

「ま、そういう気持ちになる事も大事だよ。みぃはそういうのには鈍感だから…」

「私、鈍感じゃないよ〜」

つーくんの言葉に反論すると

「「ぷっ」」

と二人に吹き出されてしまった。

「ま、みぃはこうだよな」

「そうですね……だから色々心配です」

二人に笑われてしまった。
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