俺たちの妹・2
楓と仁とは卒業してからも、ずっと関わりがある気がしてならない。

きっと卒業後もみぃを通して、関わりがあるんだろうな……




俺のこの予感は数年後、俺たちが医者になった時に分かるんだ……

それまで、2人に負けないように、頑張らないとな……



この日、悠斗が風邪で休みだったので、石本さんと二人でいつもの待ち合わせ場所で待っててくれたみぃ。

2人を見つけると、そこには俺の知らない男がいて……

3人で楽しそうに話してる。




俺の知らないヤツとし楽しそうにして欲しくない……

俺の黒くて醜い感情がムクムクと起き上がってきた。

「みぃっ」

俺は思わず声を掛けていた。

「あ、葵。お疲れ様」

いつもと変わらないみぃ。

「石本さん、一緒に居てくれてありがとね。みぃ、借りていい?」

「ふふ。どうぞどうぞ」

石本さんは、俺の気持ちが分かってるのか、戸惑うこともなくみぃを差し出してくれた。

「で、でも華ちゃん一緒に待っててくれたのに……」

「いいのいいの。私にはこいつもいるし」

「こいつってなんだよ……」

「まぁまぁ。葵くん、大丈夫だから。みぃちゃんはみぃちゃんだよ」

石本さんの言葉を聞きながら、俺はみぃの手を握って、その場から離れた。

分かってるんだ。みぃはそんなつもりはないって。

でもこの時の俺には何故か余裕はなくて……

一刻も早く2人きりになって安心したかったんだ。
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