俺たちの妹・2
俺は、差し入れに使えそうな食材を持っていく事にした。



ピンポーン

「日向、久しぶりだな」

インターホンを鳴らすと、湊が出てきた。

「湊、久しぶり」

「彼方には毎日会ってるけど、日向とは久しぶりだよな」

「今、兄貴の秘書なんだろ?」

「あぁ、やりがいあるよ。」

「良かったな」

湊にとって、兄貴の側は刺激があるみたいだった。

「それより、みぃ綺麗になったよな。この前、入院した時に見て驚いたよ。あんなに小さかったのに」

湊は美晴とどれだけ会ってなかったんだろう……

「今年、成人式だよ。葵と同い年だからな」

「いや、葵と同い年って分かってたんだけど、実際見ると美人だったよ」

そんな話をしながらリビングへ向かった。



「春子さん、こんばんは」

「あ、日向くんこんばんは。来てくれてありがとね」

「いえ、1人でしたし、誘って貰えて嬉しいです。これ良かったら一品にして下さい」

さっき出る前に用意した、サラダをタッパに詰めて来たんだ。

「流石日向くん。ありがとね」

春子さのは笑顔で受け取ってくれた。




暫く春子さんとみぃに準備を任せて、湊と話したりしていたんだけど、どうしてもキッチンの方が気になって、自然と視線が向いてしまう……
< 540 / 612 >

この作品をシェア

pagetop