俺たちの妹・2
「それなら良かった。じゃぁもう少し進めちゃいましょう」

春子さんは楽しそうにキッチンへ入っていった。


暫く料理を春子さんと作り続け、湊の

「腹減った〜」

の声とともに完成した。


テーブルには様々なご馳走が並んでる。

「さ、パパもそのうち帰ってくるだろうし、始めちゃいましょ」

美晴も起きてきて、疲れも少し和らいだみたいだった。

「春子ママ、ひな兄ありがとう」

「あら、みいちゃんだって手伝ってくれたでしょ?」

「そうだけど……」

「一緒に作ってくれただけで十分よ」

春子さんの言葉に美晴の目は少しだけ潤んでいた。

春子さんの言葉はいつも暖かい。

だから、葵も湊も暖かいんだろうな……



「さ、葵が帰ってくるまでに沢山盛り上がって悔しがってもらわなきゃね」

たまにSっ気を出すところもお茶目だったりする。



「「「「かんぱ〜い」」」」


各々に料理を取り分けて、食べ始めた。

「みぃ、これだけは食べること」

俺は美晴の分を先に取り分けて、目の前に置いた。

「はぁい」

美晴は苦笑しながら答えた。


春子さんも湊も、暖かい目で見守ってくれている。



取り分けられた料理と睨めっこする美晴を盗み見しながら、俺たちは会話を進める。

いつの間にか葵達の親父さんの優作さんも帰ってきて、楽しい時間になっていた。
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