俺たちの妹・2
「も、無理……」

お皿の半分食べ終わったところで、みぃはギブアップ。

「みぃちゃん頑張ったわね」


ずっとみぃが食べる光景を見ていた母さんは、優しくみいを褒めた。

「………でも全部食べれなかった」

「大丈夫よ。残りは葵が食べてくれるから」

「葵………ごめんね」

「これくらい大丈夫だから、気にしなくていいよ」



夜ご飯を食べ終えて、みぃとゆっくり話をする事にした。

「みぃ……」

「葵………久しぶりだね」

「そうだな……忙しくしててごめんな」

「ううん、いいの。分かってるから。医大生が忙しい事は……」

「でもさ……」

「私は平気だよ。周りにお医者さんも居てるから、忙しいのも分かってるし、贅沢は言わない」

それは贅沢とは言わないよ……

「みぃちゃん‼︎」

俺たちの話しを聞いていた母さんが、またみぃの思考を遮った。

「春子ママ……でもね、私は後悔して欲しくないの。あの時、私のせいで勉強する時間がなかったとか思って欲しくないの。だから……」

「みぃ………俺はそんな事思わないよ」

「でも先の事なんて分からないじゃない」

「そうだけど……」

「だから、私が元気な時は何も心配する事なく勉強に打ち込んで欲しいの」

「美晴……葵のレベルだと、国家試験今受けても大丈夫だと思うよ。だから、美晴は葵の勉強の事は気にしなくていい」

「でも………」

「いつも勉強見てる俺や司さんが言うんだから間違いないよ」

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