俺たちの妹・2
次の日の放課後。

葵と一緒にやって来たみぃ。

ん?少し顔色が悪い?

「こんにちは司さん」

「こんにちは。葵、みぃどうした?」

「少し車酔いです」

「あの距離で?」

「はい、あの距離でです」

「そっか……みぃ、体調昨日より悪くなってるよね?」

俺の言葉に涙目で小さく頷いたみぃ。

「みぃに病院へ行きながら少し話たんですが、あまり体調良くなかったみたいで、ずっとソファーやベッドで横になって過ごしてたみたいです」

「そんな体で車に揺られたからあの距離で酔ったんだね」

葵と俺の視線に耐えられなくなったみぃは俯いた。

「とりあえず、診察させて?」

俺の言葉にコクリとは頷くと、みぃは服を少しあげた。

音は悪くないけど、少し心拍が早いな……

みぃと視線を合わせて、下瞼を下げる。

「みぃ………」

葵が思わず呟いた。

葵の気持ちも分からなくない程、真っ白だった。

「みぃ、どこが辛いか教えて?」

優しく問いかけると

「少し怠くて……気分が悪いの…」

「ん、よく言えたね。貧血が強く出始めてるから、無理はだめだよ」

「うん……」

「じゃぁ、点滴しよう。点滴室まで行ける?」

いつもは緊急性の多いみぃだから、診察室で受けることも多いけど、今日は歩いてここまでやって来れたから、点滴室でゆっくり受けた方がいい。

「うん、大丈夫……」

< 555 / 612 >

この作品をシェア

pagetop