俺たちの妹・2
小林先生の問いかけに小さく頷いた美晴。

「あの時結構酷い発作だったんだ。熱も出てきちゃうし、発作も治らなくて…みぃちゃんの体に酸素が届かなくなってきていたから、挿管したんだよ」

小林先生は、何があったのか美晴に説明してくれていた。

「…………」

美晴は何かを言おうと口をパクパクさせた。

「あ、のど乾いてるかな?お口少し開けてくれたら、ストローから飲もうか」

小さなコップに水を入れて、ストローを挿して美晴に飲ませてくれた。

コクコク……

「…………いっくん、ありがとう」

「みぃちゃん、意識戻って良かったよ」

「……ごめんね」

「……まずは熱を下げよう」

小林先生の言葉に小さく頷いた美晴は辛そうだった。



この時から、これから起こるであろう出来事が予想できていたのかも知れない。


< 569 / 612 >

この作品をシェア

pagetop