俺たちの妹・2
「お待たせ。準備終わったから一旦集まろうか」

俺がリビングにいるみんなに声を掛けると、みんなワラワラとテーブルの周りに集まった。

今日集まったのは、葵、桜、司さん、悠斗、楓、華ちゃん、彩さん、新、兄貴、俺、それに美晴を加えての総勢11人。

大和も来たがっていたが、当直だったので、泣く泣く諦めてもらった。

テーブルに所狭しと並んだ料理を初めて見るみんなは驚いている。

「これ、誰が作ったの?」

「ひな兄とかな兄だよ」

楓の言葉に美晴が答えた。

「葵も手伝ったよな?」

「まぁ、少しだけね」

「………すっげぇっっ‼︎」

楓はキラキラした目で俺たちを見た。

「ま、今日は美晴の退院祝いだからね」

「ひな兄、かな兄、ありがとう」

「「どういたしまして」」

美晴のありがとうが一番嬉しかったりする。

「さ、食べようか。悪いけどこの人数座るところないから、立食形式でよろしく」

俺が提案すると、みんな快く頷いてくれた。

「新はここ。美晴もここにね」

「でも……」

椅子を用意した俺に、遠慮する美晴。

「みぃは病み上がりだから大人しく座ってること」

「………むぅ」


司さんからの言葉に美晴はしぶしぶ腰を下ろした。

主治医命令は絶対だもんな…
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