俺たちの妹・2
俺はお礼を言われて驚いた。

でも思い返してみると、司さんには自分の体の事を言えていたけど、かな兄やひな兄には大丈夫って……

俺も付き合う様になってから、教えてくれたりもする様になったけど、たまに隠されたりするしな……

みぃは、人の気持ちを敏感に察知するから……

なんでも自分より他の人を優先してしまうんだ。




「みぃ、ただいま」

「葵……おかえり」

まだベッドの住人のみぃに声をかける。

「今日はどうだった?」

「午前中は少し起きれてたよ」

「無理はダメだよ」

「でも……何も出来てないから」

「いいの。今は体調優先。じゃないと入院になるよ?」

「そ、それはヤダ。せっかく退院出来たのに……」

「だから無理はダメなの」

「………わかった」


それからみぃはゆっくり休んだおかげで、体調も徐々に戻っていって、周りにいる俺たちは安心したんだ。


みぃに無理は禁物……

俺の中で再確認した事だった。
< 593 / 612 >

この作品をシェア

pagetop