俺たちの妹・2
コンコンコン

「はぁい」

中から声が聞こえたのでそっとドアを開ける。

「こんにちは……」

「あら、みぃちゃんじゃない。どうしたの?」

優太くんのお母さんとはボランティアに通うようになってから知り合った人だ。

「優太くん、具合どうですか?」

「昨日まで寝込んでたからね。今日はみぃちゃんが来る日だからて気力で起き上がったんだからビックリしたわ。
今、少し酸素付けて休んでるの」

お母さんの言う通り、優太くんは酸素を付けて眠っていた。

「私、優太くんに負担掛けちゃってますか?」

「その逆よ。元気を貰ってるの」

優太くんのお母さんは私の手を優しく包んでくれた。

「みぃちゃんが来てくれるまでの優太はね…あまり元気じゃなかったのよ。いつも辛そうだった。でもみぃちゃんが来てくれるようになって、すごく楽しいみたいでね。
みぃお姉ちゃんはいつ来てくれるの?って毎日聞いてきてるの」

「…………うそ」

「ほんとよ。来始めてくれた頃、ボランティアに来れるのみぃちゃんバラバラだったでしょ?」

体調が良くない日が続いたりしたからだ……

「…………はい。迷惑掛けましたよね」

「責めてるんじゃないのよ?そのお陰で優太は元気になってるんだから」

「あの頃は私も体調が優れない時が多くて……周りに止められたんです」

「そりゃぁ、みぃちゃんの体調優先だもの。周りの反応は当然よ」
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