俺たちの妹・2
その時にふと目に止まった書類。

あれ……?

手に持っている書類をよく見る。

「みぃ?どうした?」

「んとね……ここの言い回しおかしくない?」

「……ほんとだ……って、みぃ一瞬見ただけで分かったの?」

安静にしてる事が多かったから、自然と身についた速読。

こんな所で役立つなんて……

「速読しただけだよ。それにかな兄は暗算が得意でしょ?」

「や、そうだけど……ねぇ、みぃ。他の書類も目を通してもらっていい?俺だけじゃ手一杯で…」

「私でいいの?」

「うん、みぃがいい」

この時に目を通した書類からは数点、おかしな所があって……

かな兄は驚きながらも嬉しそうにしてくれた。

それから、書類に目を通す事が多くなった。



こんな経緯があって、たまに書類を見るんだ。

でも、家で出来る事だし期限も迫ってないものだし、自分のペースで出来る事だった。

今の私は十分すぎるくらい充実している。
< 600 / 612 >

この作品をシェア

pagetop