俺たちの妹・2
葵に褒められたみぃも嬉しそうだ。


「いつもこんな感じ?」

俺は隣の日向に聞く。

「はは、そうだな。食欲が戻ってから、美晴が食べきれる量だけをお皿に盛るようにしたんだ。だから、食べきれないと体調が悪いサインになる。それを葵がしっかり監視してるって感じかな」

「みぃにとっては逃げ道ないな」

「だな。俺らももっと前からそうすればよかったよな」

「葵が提案したの?」

「そ。葵も学校で色々学んでるから、考える事が医者よりになってきてる」

日向が面白そうに葵を見ていた。

一目見て、体調悪いか、大丈夫かわかるならいいもんな。

葵も考えたな……


「みぃ〜」

ヨチヨチとみぃの側に行く新。

「あっくん、上手だよ〜」

みぃも嬉しそうに手を広げてる。

「みぃ、あっこ」

「………ごめん、……今はできないや」

みぃが小さな声で呟いたかと思うと、新を抱きしめていた手を離して



コホコホッ、コホコホッ……



突然咳き込み出した。




「「「みぃっっ‼︎‼︎」」」


一番に駆けつけたのは葵。

「みぃっっ‼︎」

「………ゴホゴホ、ゲホゲホ……」

「美晴、診察しよう」

日向の言葉に葵が抱き上げた。

「兄貴、彩さん、ちょっとごめんね。美晴診てくる」

「俺たちの事は気にしなくていいから」

日向の言葉に俺は返事をした。

「みぃちゃん、無理してたのかしら?」

彩も心配そうな顔でみぃの部屋を見ている。

「パパ〜。みぃは?」

「すぐに元気になるからな。少し待ってような」

「うん‼︎」

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