俺たちの妹・2
「俺はみぃの側に居れる事が嬉しいから。1人で辛い事から耐えて欲しくないし、一緒に乗り越えたい」

葵は、部屋に入ってきて、俺たちにそう言った。


「葵……嬉しい言葉をありがとう。でも葵、これからも1人で抱え込むなよ。葵の周りには、頼っていい大人が沢山いるんだからな。俺や日向はもちろん、司だっている、湊も助けてくれるからな」

俺は葵が、みぃの事を、1人で抱え込むんじゃないかと心配だった。

「かな兄、心配ありがとう。でも助けてくれる人には、頼る気でいるから……」

葵は苦笑いを浮かべながら言葉を続ける。

「俺のくだらない意地やプライドで周りに頼らなかったら、辛い思いをするのはみぃだしね……そんな思いをみぃにはして欲しくないし……俺が医者として今のひな兄達みたいに出来るようになるまでは、沢山頼らせてもらうつもりだよ」

葵は、みぃを見ながら決意した感じだった。

「葵、早くここまで上がってこい。俺は待ってるから」

日向は葵の頭を撫でた。

「もちろん、日向先生、よろしくお願いしますね」

二人はなんだかんだ良い関係だな。
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