俺たちの妹・2
女子トイレに入るのは気が引けたから、障害者用トイレに向かった。


洗面台の近くで降ろすと、みぃちゃんは咳き込み出した。

しばらく咳き込むと、戻した。

みぃちゃんの細い体がより細くなっている気がした。



俺は、みぃちゃんを下ろしてすぐに葵に『みぃちゃん、体調不良』とだけ連絡を入れた。

すぐに返事が返ってきて、保健室へ連れて行って欲しいとのことだったので、吐き気が治ったら連れて行くつもりだ。


それにしても、みぃちゃんいつから体調悪かったのかな……


結構な時間吐き続けてる……


俺は声を掛けながら背中をさすっていたが、突然ズルズルと座り込みそうになった。


思わず抱きとめて、抱き上げる。


「葵には言ってあるからね」

葵という言葉に反応したみぃちゃんは、俺の腕中で小さくなっていた。



葵は………1人で頑張ってるみぃちゃんを見るのは辛いだろうな………


友達がこんな状態になってるだけでも辛いのに、彼女が自分の知らない所で1人で我慢して頑張っていたなんて、辛いよな……
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