俺たちの妹・2
病院の駐車場へ着き、みぃを抱き上げる。

「楓、ありがとな。とりあえずみぃを主治医の先生のところまでを運ぶよ」

「俺も着いて行ってもいい?」

「もちろん」

俺は、救急外来へ向かった。

「葵、こっちなの?」

「連絡してあるし、みぃの症状からしてこっちの方が早く見てもらえるからね」

入り口に近づくと司さんが見えた。

「あ、葵。こっちこっち」

司さんは手を挙げていた。

「司さん、みぃ三回は嘔吐してます」

「………結構な回数だな。
分かった。脱水防ぐ点滴と、吐き気止めを打つよ。ありがとな」

「とりあえずこっちまで運んでくれる?」

そう言って、俺たちを診察台まで連れて行ってくれた。

俺は診察台のベッドへみぃをそっと寝かせた。

司さんはみぃの診察を始めた。



一通り診察が終わり、俺たちの元へやってきた司さん。
< 97 / 612 >

この作品をシェア

pagetop