冷蔵庫サイドストーリー
「いいから、早く何か消して見せてくれ」


僕は苛立ちながら足を組み替え、顎を上げて催促をした。

さっさとこの件を解決したい。


なのにシグマは、なおもポテトを頬張りながら、不思議そうに僕を見つめ返す。


「消すとか無理。光しか出ないよ」


なんだって?

消せない?

どういうことだ……?


「光……だけ?」


思いもかけない事態に固まってしまう。


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