冷蔵庫サイドストーリー
まず、まだ僕は見ていない、その光とやらを拝ませて貰おう。


佐田との通話を切り、じっと冷蔵庫を見つめる小猿に近寄る。


「あの冷蔵庫の中に何が入っているか分かるか?」


もしかしたら、透視なんかもできるんじゃないか、そんな期待を込めて尋ねる。


小猿は首を右に傾げて目玉を上にやり、左に傾げて斜め上を見やり、グーにした左手を大きな口元に持って行き、うーん、と難しい顔をした。


軽い気持ちで言ったのに、もしかして本当に何かしらが見えているのか?!


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