冷蔵庫サイドストーリー
リスのように両手でサンドイッチを持ち、噛り付く目の前の学生――高校生くらいか?――を見ていると、とてもこいつに特殊な力があるとは思えない。


ガラステーブルを挟んで向かいのソファに腰を下ろし、学ラン男を観察した。

かわいいというか、女性受けしそうな甘い顔で、天然だろう少し茶色い髪、きちんと校則通りに着ているだろう学ラン、汚れた白いスニーカー、どこを見ても真面目そうな普通の高校生に見えた。



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