冷蔵庫サイドストーリー
今は4時で、昼食には遅いし、夕食には早いはずだ。

なんなんだ。
おやつか?
まるで子猿だ。茶色いし。


「くららちゃん来てない?」


猿は、プチトマトを指で摘み、突然そう言ったかと思うと、何かを期待するような目で、こちらを見上げてくる。


「くらら? 何だそれ」

「来てないんだ……」


何かわからないが、僕の回答は彼をがっかりさせてしまったようで、シグマはしょぼんと肩を落として、プチトマトを口に運んだ。



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