そんなに見ないで、
清弥は麗に合わせて急いで食べ終えると、
「もう、行くんですか?」
と紅茶を注ぎながら聞いた。
「えぇ。食べ終えたのだからここにもう用はないわ。」
「女子がそれでいいんですか?女子力低いですよ。」
「さっきから若者言葉いれないでくれる。」
「そんなことじゃ、明日から馴染めませんよ?」
「こなすから心配ないわ。」
麗は「会計」へ向かい、お財布を出そうとすると、清弥がさっと代金を払った。
「なんのつもり?」
「ここは俺が払いますよ。」
「従者なら主人に奢られてなさい。」
「女の子なら男に奢られてください。」
「なまいきね。」
「お互いさまですよ。」
麗は「ふん」と言って外に出て行ってしまった。