遠い記憶の中で
そして祥子ちゃん・・・



実は、祥子ちゃんが学校へ来なくなる前日、私は彼女の家へ招かれていた。



一緒に遊んでいたのだ。


彼女の部屋で。



そして、私はまたしても見てはいけないものを目の当たりにしていた。



祥子ちゃんのお父さんは私が行った時からおうちに居た。



リビングにはお父さんが寝てるから、静かに。と言われて二階の祥子ちゃんの部屋へ行った。



暫くすると、一階からお父さんが階段を上ってくるのが聞こえた。



祥子ちゃんの顔は見る見る真っ青になり、震えだした。



祥子ちゃんのお父さんは、ノックもせずに部屋へ入ると、私の事も気にせずに、祥子ちゃんに襲い掛かったのだ。



私はその場から動けなくなり、その一部始終を目の当たりにした。


祥子ちゃんは、抵抗しなかった。


それは、今までもそういう事があり、きっと抵抗するともっとひどい事をされたのだろう。



そして、彼女はその日、お父さんが去ると、泣きながら私の名前を呼び、



「美樹ちゃん。ごめんね。」


と謝り、一階へと階段を降りていった。


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