遠い記憶の中で
ある時、彼女に彼氏ができた。


彼もまた同じように目立たない子で、大人しい子だったので、由美子が引っ張っていく感じだった。


これで私も解放される・・・・と思っていたら、思わぬ事が起きた。



由美子の彼が、私の家の前で待っていたのだ。



そして、予想通り告白され、私はもちろん断った。


由美子が好きじゃないんだったら、なんで付き合ったんだろう・・・と思った。



次の日、由美子は私を屋上へ呼んだ。


昨日、告白されたんでしょ?と言う問いに、私は、


「うん。でも断ったよ」


と正直に答えたのだ。


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