遠い記憶の中で
きっとその日以来なのだろう。


私のこの記憶障害が本格的に始まってしまったのは。


なぜ今思い出したか。



それは、私が死を選んだからだ。



生きる意味なんて最初からないのに、記憶までおかしくって・・・・



楽しいこともない。



私は今お風呂場で手首を切り、意識が遠のいていっている途中なのだ。



その中で、私の記憶達が鮮明に蘇ってきているのは面白いものだ。



でも、思い出したらもっと、私が死ぬ理由が分かった。



私は誰にも幸せをもたらさない。













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