遠い記憶の中で
箱ブランコに乗っていると、なんで自分がここに居るのか・・と言う事が気になりだした。



祥子ちゃんの家はどこなのか。



そしてここから自分の家や学校へ戻れるのか・・・・



自信がなかった。



公園には誰もいないのだ。



誰にも聞くことはできない。



こわくなった私は箱ブランコから降り、さっき見えた鳥居の方へ走った。



なにが起きているのか分からないけど、早くその場から逃げなくてはと思ったのだ。



息を切らせ、たどり着いたのはいつもの大通りだった。



さっきも祥子ちゃんちへ行く時ここを通った。



そして通りの向こう側には学校もちゃんと見える。



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