俺様社長の飼い猫
1.真っ白い猫
6月上旬、今は梅雨真っ盛り。
今年の梅雨は、よく雨が降るという予報があった。
今夜もまた、土砂降りの雨が降っている。
「…止めろ」
車も人通りもないこんな道で、誰かがしゃがみ込んでいた。
普段なら見向きもしないオレが、なぜか、妙に気になり、運転手に車を止めさせた。
ドアを開け、傘をさしたオレは、迷わずそこに向かった。
…傘を差し出したそこには、真っ白なワンピースを身につけた、少女にも女性にも見える女がいた。
「…こんなところでなにしてる?」
…⁈
顔を上げた女の顔を見て、オレは驚きを隠せなかった。
まるで、捨て猫のように震えて、土砂降りにもかかわらず、涙でぐちゃぐちゃの顔。
…それでも、女はあまりに美しかった。
今年の梅雨は、よく雨が降るという予報があった。
今夜もまた、土砂降りの雨が降っている。
「…止めろ」
車も人通りもないこんな道で、誰かがしゃがみ込んでいた。
普段なら見向きもしないオレが、なぜか、妙に気になり、運転手に車を止めさせた。
ドアを開け、傘をさしたオレは、迷わずそこに向かった。
…傘を差し出したそこには、真っ白なワンピースを身につけた、少女にも女性にも見える女がいた。
「…こんなところでなにしてる?」
…⁈
顔を上げた女の顔を見て、オレは驚きを隠せなかった。
まるで、捨て猫のように震えて、土砂降りにもかかわらず、涙でぐちゃぐちゃの顔。
…それでも、女はあまりに美しかった。
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