俺様社長の飼い猫
駐車場には、プライベートの車があった。

…流石は社長と言うべきか。

黒の高級車があり、紫音は私をエスコートしてくれた。

街を抜け、某ホテルのレストランで食事をし、夜景が綺麗な場所に連れて行ってくれた。

夢の様な時間が過ぎていく。

紫音は終始、私に優しかった。

…いつか聞いた、東郷社長の噂。

『冷徹で、残酷』

そんなの嘘だと思った。

だって、私の前では、こんなに優しい笑顔で優しく接してくれるから。

もし、周りから、そう見られるなら、ただ、仕事に真面目なだけ、一生懸命なだけなんじゃないかと。

気分転換ができた私を、紫音はまた、あのマンションに連れて帰った。

…その夜も、紫音は、私をぎゅっと抱き締めて眠りについた。
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