俺様社長の飼い猫
この後、どうするべきか、考えてみたが、思いつくはずもなく、渋々浴室から出て、リビングへ。

…いない⁈

リビングに、スズの姿が見当たらない。

オレは焦ったようにリビングに向う。

「…ぁ」
思わず溜息をつく。

かなり長湯をしていたオレ。

その間に、食事を済ませ、しっかり皿を洗い、ソファーで、待っていたらしいが、疲れ果て、丸まって眠っていた。

…そんなスズの頬にそっと触れた。

「…ん」

少しだけ反応するも、直ぐに規則的な寝息が聞こえてきた。

その眠る様は、やはり猫にしか見えない。

オレは、フッと笑みがこぼれた。

…このままずっと、ここにいればいいのに。

スズの寝顔を見て、そう思わずにいられなかった。
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