俺様社長の飼い猫
《スズside》

…温かい何かが、私を包み込んでいた。

ゆっくりと目を開けて、昨日の事を思い出す。

そうだ。私、昨晩。

彼に『拾われた』んだ。

何処の誰だか知らない人。この人もまた、私の事は、名前しか知らない。

一つだけ分かっているのは、彼が『社長』だという事。

どこの会社の社長かなんて知らない。
でも、この人は、とても優しい人だ。

こんな私を拾って、快方してくれた。
何をするでもなく、こうやって寄り添ってくれてる。

この行動が、私をどれだけ癒してくれたか。

…昨晩、私は、『彼氏』から逃げ出した。

付き合って直ぐに始まった言葉の暴力。

昨晩、等々、彼は私に手を上げた。

怖くなった私は、無我夢中で、その場から逃げたしていた。
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