午前0時の恋人契約
「なっ……笑うなよ」
「だって、貴人さん……本当にびっくりしてたから、かわいくて」
抑えても笑いが止まらなくなる私に、貴人さんは少し照れて、そのうちつられて一緒に笑い出す。
しあわせな、時間だなぁ。
優しいところも、真っ直ぐなところも、意外なかわいいところも
全部、全部、大切で愛おしい。
全部、全部、私だけのものになったらいいのに、なんて。
こうしてまた、よくばりになってしまうんだ。
もっとそばにいたい。もっと触れたい。
心の奥が、求めている。