君と恋した記憶~どんなに遠くても、君が好きだ~
「・・・・・・あれ?」


自動販売機の場所・・・・・・どこだったっけ?

前に一回、行ったことあるような、ないような・・・・・・?

あれ・・・・・・自動販売機って、何を買うところだっけ?

・・・・・・なんか、記憶がどんどん薄れていく・・・・・・。

自動販売機に行きたいのに・・・・・・変なところに来ちゃった・・・・・・。


ここ・・・・・・多分、病院の裏庭・・・・・・。

どうしよう・・・・・・。

道、わからないよ・・・・・・。

こんなところ来たら、看護師さんに怒られる・・・・・・!


「も、戻らないと・・・・・・。」


お母さんのところに戻ろうとしたけど、戻り方がわからない。

来た道を戻ればいいだけなのに、戻り方すらわからない。

自分がどの道を通ったのかすら、わからないよ・・・・・・。

私・・・・・・記憶力が低下していってるんだ・・・・・・。


「ど、どぉしよっ・・・・・・お母さん・・・・・・。も、戻りたいよぉっ・・・・・・。」


私は、その場に座り込んで泣き出した。










「・・・・・・見つけた。」


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