君と恋した記憶~どんなに遠くても、君が好きだ~
教室に入ると・・・一之瀬が、俺のほうを見てきた。


「・・・・・・?」

「・・・・・・どうした、流也?」

「・・・・・いや。」

「・・・・・・一之瀬さん、流也のほう見てるね。」


一之瀬は、シャープペンを握ったまま、俺のほうをずっと見ている。

何なんだ・・・・・・?

なんでずっと、俺のほうばっかり見てるんだ・・・・・・?


不思議そうに思っていると、藤樹が口を開いた。


「・・・・・・お前、一之瀬に話しかけてこいよ。」

「・・・・・・ハア?!」

「相手はお前のこと、気になってみてるかもしれねぇじゃん!」

「さ、さあな・・・・・・。」

「いいから話しかけてこいって!」

「・・・・・・。」


藤樹に言われて、一之瀬に話しかけようと思ったとき・・・・・・。
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