キミノカケラ〜群青色の空と君と〜
何か、疲れたかも……
私はノートを胸に乗せてその場に寝転んだ。
今、現実の世界では一体何時なんだろう。
菜摘さん…心配してるかな。
私の体はどうなってるんだろう。
まだ学校には先生達がいたようだけど、誰にも見つからないまま屋上に寝たままだろうか。
それとも、雪や冷たい雨が降って身体が冷えて気を失ってる、なんてことになってないだろうか。
あっ!ここが夢の中じゃなくて天国だった、なんてパターンもある。
でも、もうこの際どうなってもいいや。
いっそのこと、このままずっとここにいてもいい……
目を閉じる。
視界が真っ白から真っ黒に変わった。その時。
「こんなとこで寝たら風邪引くぞ」
ずっと聞きたかった愛しい声が聞こえて、私は咄嗟に目を開けた。
「シュウっ……‼︎」
そこにはいつもと変わらない、柔らかくて温かい笑顔のシュウが私を優しい瞳で見つめていた。
すぐに上半身を起こす。
目の前にシュウがいるなんて、まだ信じられない。
「ハハ。驚き過ぎだっつーの」
「だ、だって……」
シュウは私のおでこをツンと優しく押すと、くしゃっと飛びっきりの笑顔を見せた。
おでこに残るシュウの指先の感触。そして、温もり。
シュウだ……
私がずっと会いたかったシュウがこんなに近くにいる。
私の大好きなシュウがここにいる。