キミノカケラ〜群青色の空と君と〜
どれぐらい経っただろう。
ガチャンとドアが閉まる大きな音がして、私はほっと息を吐いた。
やっと落ち着ける。
母親が次に帰って来るのは数日先だ。
いつもそう。男とやる事をやる時と、着替えを取り替えに来る時だけ母親はここに帰ってくる。それから着替えが尽きるまで、長くて一週間は帰ってこない。
それも私が学校に行ってる時間が多く、滅多に顔を合わすことはない。
母親が家を出て行って安心したからか、急にお腹が空いた。
こんな時でも、ぐぅ、っと鳴るお腹を摩りながらキッチンに向かうと、やかんに水を入れて火を掛けた。
ほとんど何も入ってない食器棚からカップラーメンを取り出す。
かやくとスープの素を入れてお湯が沸くのを待っている間に流し台に溜まった洗い物を片付ける。
そのうちにやかんがピーピー鳴り出すと、カップラーメンにお湯を注いで蓋を閉めた。
乱雑に物が置かれたテーブルに移動して3分経ったラーメンを啜る。
私の夕飯は週に半分以上はコレ。安いから自分で稼いだお金で買えるし、作るのも簡単。お腹に入るんだったら何だっていい。