〔完〕席替え~運命って信じますか?~



他人と言っても過言ではない人に、勉強を教えてもらうっていうのは気が引ける。



「うーん・・・。全然わからない・・・。」



無意識につぶやいた時だった。



「どこがわかんないの?」



聞こえてきたのはあまり聞き慣れない男の子の声だった。



声の主は高野くんだった。



「え、あ、あの、ここと、ここ、、です。」



びっくりして何回も噛んでしまった。



私の指さしたところを見て、「あー、ここか。」と小さくつぶやいた高野くんは、



「ここは、こういう形だからこれ利用して・・・」



と丁寧に説明してくれた。
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