夏葵 -Aoi-


「してないし!事故だからあれは!」
口の周りをカーディガンで隠して言い返した。

けーごは「ふーん…」と口をつんと尖らせてイスに座った。

けーごはあたしの前の席だ。
けーごがどこに座ってようと前までは超どうでもよかったのに、今ではけーごをあたしの前の席にした神様を恨むしかない。

「そういえばケガとかしてない?大丈夫か?」
「う、うん。無傷。」
「ぶはっ、無傷って 笑」
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