【短編】甘い罠
「なんで?」



「だってさ、毎日告白してたら逆に嫌われるかも、って思っちゃってさぁー。

その後にちょうど委員会の仕事入ってさ。これはちょうどいいや、ってね。」



そうだったんだね。

亮太君も、不安だったんだね。


ごめんね。


告白してくれて・・・好きになってくれて、ありがとう。





・・・言葉にするのは恥ずかしいから言わないけど。


心の中で何度も唱えた。








「だけどやっぱ優希ちゃんのピアノ聴きたくなっちゃってさ。
結局、委員会の仕事終わって即行会いにきちゃった。」





「・・・うん。ありがとう。」
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