家 庭 教 師 。~2時間だけの恋心~
あれから、前の席も斜め前の席も決まっていった。

前の席は奥田彩【Okuda Sayaka】。
凄く真面目な子だ。
真面目な子だからか、何処と無く硬い。
結構ツンとしてるタイプ。
けどおさげしてる。

……………可愛いw


斜め前は奥田さん大好きっ子の三条匠【Sanjo Takumi】
大人しめの木村君とは真逆のうるさい感じ。

だけど、本当に奥田さんのことが好きみたいで、毎日毎日話しかけてる。
その度に奥田さんは迷惑そうな顔をしながらも応えたりしてくれてるらしい。
まぁ、さすがに隣の席っていうのはキツイかもしれはいけど…。


「なーな!奥田!隣の席だな!!!」
見たらわかるだろうということを、わざわざ奥田さんへの話題として馬鹿でかい声で話す三条。

「………………。」
本に目を落としたまま、完無視してる奥田さん。


………これ、毎授業ごとに見てるの?


まぁ私はこの席で、木村君の横顔見ながら寝るから〜。
関係ないけど〜。

木村君、ドンマイだな。



それから私は授業のたびに木村君を目の保養に夢を見るぐらい寝ていたらしく、

気付くと昼休みのチャイムが鳴り響いていた。



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