千代紙の小鳥
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私とリュウジの距離が縮まっていく。
いくつもの方向から吹く風で、
落ちることなく踊り舞う桜の花びらで、
互いの姿が霞んでも真っ直ぐに──・・・
(遠かった、ずっと 遠かった、いつも)
いつも隣にいたはずの距離が。
ずっと想い合ってたはずの距離が。
いつも隣にいたリュウジとの距離を、
ずっと想い合ってたリュウジとの距離を、
零にするために互いに左腕を伸ばす。
その手を掴むために、温もりを掴むために。
リュウジの左手の上に、私の左手が滑るように入り込んで。
今、やっと──・・・