千代紙の小鳥

その後、そう言葉に出したことで更に泣き出し遂には泣き喚きだしてしまった彼らを、一語一句残らず全てを反射させる通路で、父親はぎゅ、となんとも優しく抱きしめた。

「違うよ。パパも、ママも、お前たちのこと愛してるよ。」

「「だってパパ……」」

「・・・うん。」

彼らには見えないが、そう頷く父親の顔は哀傷の色に染まっていて。






「…誰も悪くないんだ。悪くないんだ。」



愁嘆を孕ませた独白が、響いた。