私の中にあと二人いる【番外編】
「久しぶりだね、大谷 司」
「…………蛍さん?」
ああ…
蛍は司と面識があったんだね…
てか奏の弟なんて…
どういう運命の悪戯?
「僕のこと覚えてない…?
僕言ったじゃん…
次会ったときは
司を落としてみせるって…」
「……ちょっ、おい!」
僕は司に抱きついたら…
司は僕の腕を掴んで離れさせた
司は素早く僕の腕を掴んでいた手を離し
すぐに僕と距離をとった
「……ああ、そっか…
女嫌いって言ってたね…」
一瞬、僕を拒絶したのかと思ったが…
女嫌いだと言っていたことを思い出した
「…………あんた誰だ…?
蛍さんじゃないのか…?」
「あんな女と一緒にしないで!
僕が誰か本当に分からない?
僕をちゃんと見て…」
蛍を覚えていて、僕を忘れてるなんて…
冗談じゃないよ!
確かに蛍の方が会ってる回数は多くても…
僕と蛍じゃ何もかも違うでしょう!?
「は〜るかっ!出てきてくれたんだね〜」
「もう!邪魔しないで!」
後ろから慶都が抱きついてきた
何でコイツは僕の邪魔ばかりするんだ!
ホントウザい!!