私の中にあと二人いる【番外編】

「夕也、ママのこと好きかー?」

「……ぁ…う!」

「おぉ、そうかそうか
ママのこと好きかー

でもな、夕也
パパはママのこと好きで
ママもパパのこと好きなんだ

夕也のものじゃないってことだ
パパのだからな?

夕也、分かるかー?」

「ちょっ、ちょっと!恭也!」


子どもになんてこと言うの!
まず夕也が分かるわけ…


「…う…ぁ…い!」

「いい返事だ」


夕也は片方の手を上にあげ、大きな声を出して私たちをみた

恭也はそんな夕也を
夕也は頭がいいから、きちんと理解したといいはった


「じゃあ、パパはママと遊ぶから
夕也は、一人で遊んでこい

一人が嫌なら、敦でも連れて行け
分かったか?」

「うぁ…い!」

「よしよし
ほら、行ってこい」


夕也は本当に恭也の言葉を理解しているのか、恭也から離れヨチヨチと歩き部屋から出て行った


「ゆ、夕也…っ!?」

「さぁ、遊ぼうぜ、蛍」


恭也は、夕也がいなくなるのを見計ると
私を押し倒してきた

< 171 / 179 >

この作品をシェア

pagetop