私の中にあと二人いる【番外編】
「蛍はどうなんだ?
さっきの言葉は本気か?」
「さっき…?」
なんのこと…?
「……俺のこと大っ嫌いって言ってただろ…?」
恭也は拗ねたような顔をして
私と顔を合わせなかった
「ふふ…」
「…なんで笑ってたんだよ…」
恭也が可愛いからだよ
いつもクールな恭也が耳が垂れた子犬みたいに見えるんだもん
「あれは、エイプリルフールだからああ言ったの。
反対にすれば大好きでしょう?」
「大好きより、愛してるの方がいい」
あ、愛してるって…!
な、なんか恥ずかしいっ…!
恭也は私にその言葉を言って欲しいのか
ジーと見つめてくる