私の中にあと二人いる【番外編】
「ざけんなっ!」
俺は遥の言葉を聞き怒り
遥の浴衣の襟を掴んだ
遥は俺が浴衣を掴んでいることで
身体が浮き、足が地面につかない状態で辛いと分かる状態なのにもかかわらず
ニヤニヤと笑って俺を見ていた
「殴る?別にいいよ?
この身体、僕だけのものじゃないから〜
あっ、そうだ!
殴る瞬間に蛍と替わるのもいいよね〜?
フフフッ…
想像しただけで笑いが止まらないよ〜」
俺は初めて身体が震えた
怖さからだ
こんな状態で普通笑えるか?
男も女も怯える場面なのに
コイツは笑っていた
それも
厭らしくて美しい笑み
そうだ
この笑みは魔性の笑み