雨、冷たくて
「…いや…、嘘でしょ?」


嫌な予感は的中していた。



「…ッルイ?!」


冷たくなったルイを必死に揺すった。

握り返すことのない手を優しく握った。


他愛もない話を、ずっとしゃべり続けた。





けどルイは、一つも答えてはくれなかった。


「いやぁぁぁぁ!!ルイッ!!答えてよォォ!!!」



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