あかねいろ Thousand Leaves! 完全版
立ち上がった私に、
みんな顔に笑いを張り付けたまま目を丸くした。
コイツらもコイツらだ。
バカにもほどがある。
電車の中でも南国か。
でも私は常識的な人間なので、優斗にだけ言った。
「サメに食われちまえ」
優斗が慌てて立ち上がり、腕をつかんできた。
「え?え?え?」
「その程度の知能なら、いっそ頭なんかいらねーワ」
私は優斗の腕を振り払うと、電車を降りた。