第一章
ある1つ、山の奥にあるどこにでもある一軒の平家。のどかな牧場の隣に住んでいた。小学校時代はずっと牛を見ながら通学していた。平凡でどこにでもある日常だった。少しずつ物心がつき始め、世の中が見えてきた頃、家庭環境が歪み始めていた。

父は、トラック運転手。力仕事で、休みの日も忙しくほとんど家には居られなかった。母はスーパーなどでパートで働いていた。なにせ姉と弟がいるので、子供3人を父の収入だけで養うのは、厳しい状況だった。そのため、少し離れた祖母に預けられることも多かった。

長期の夏休みや冬休み、風邪を引いた時なんかも。

姉とは5つ離れて
弟とは6つ離れている。

姉とは年も離れているのに、負けん気が強くてよく当時は喧嘩ばかりして
姉ばかり
『お姉ちゃんなんだからガマンしなさい』
とよく怒られていて今思うと気の毒だった。

弟は大人しいのだが、たまに喧嘩していた。

もちろん私が悪いのだ。おもちゃの取り合い、
戯れてたのがケンカになったり、
負けず嫌いで怒ったり。

だだ、姉と弟は歳が離れているので
いつもオムツから姉が替えていて
面倒を見ていた。仲もよく
< 1 / 9 >

この作品をシェア

pagetop